Everlasting Love〜きみに捧げる永遠の愛の歌〜

 認めたくない、弱くて、最低で、恥ずかしい自分。

「一人になりたかった。でも、なるのが怖かった。ううん、本当は一人は嫌だった。誰でも良かったわけじゃない。美鈴だから。美鈴だから手放したくなかった。優しくて、温かくて、穏やかで、そんな美鈴だから手放したくなかった。一緒にいたいって心の底で思ってた。多分、私、自分で思っている以上に美鈴のこと大好きだったんだと思う。だから余計怖かったんだと思う。美鈴に共感できないこと、美鈴に共感されないことが。これってさ、特別じゃないならあり得ないと思うの。こんな悩まないと思う。」

 他人とのコミュニケーションが圧倒的に足りていない私は、言葉で対話するという方法を取れなかった。怖くて避けた。

 言っても分からない、理解されないなんて言い訳でしかないのに。だって、言っても分からないことを言わずにどうやって分からせるというのだろう。だから、まず、対話して、言葉にして初めてスタートラインに立てるというのに。

「私、ちゃんと話す。これから。ちゃんと話を聞くし、ちゃんと話をする。私、本当の友達になりたい。美鈴と。感情や価値観を共有してわかり合いたい。やり直せせるかな?」

 美鈴は頷いてくれた。

 泣いて声になっていなかったけれど、その分何度もなんども頷いてくれた。そんな美鈴の姿に私は安堵した。

 変わるんだ。

 進むんだ。

 もう、失いたくない。何も。



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