一生ものの恋をあなたと
お兄ちゃんの目を盗んで誘ってくる小学部の先生とか、中・高の先生とか、たまに強者がいる。

まあ、学園が大きな会社と見ると、部署違いの同じ社員ってところかな。同窓生が多くて、どうしても身内的な要素が強いけど。
大人になってお話してみると、また違った雰囲気で新鮮なこともある。

先月の、全学部合同の“納涼ビアガーデン”。
学校の先生という職業柄、飲み会の席で羽目を外す事は世間的に許されない。
どこで保護者が見ているかわからないからだ。
それなら、ビアガーデンを貸切にするだけの人数を集めて、思う存分盛り上がればいい、という事で、数年前から始まった暑気払いの会だ。
1学期の終業式に合わせて開催される。

二次会は若い先生方が集まる。
独身の先生方にとっては合コンのような楽しみがある。

ちなみに、幼稚園の若い先生は男性陣に大人気だ。
そこで結ばれたカップルも数組いるらしい。

私の場合、ネックはやっぱりお兄ちゃん。
二次会に参加しても、幹事の先生にわざわざ
『妹がお世話になります。』
と、挨拶に行くのよ。
独身の先生方にしてみれば、手を出さないように釘を刺されたと思ってしまう。

カタブツの兄は本気で保護者として挨拶してるつもりらしいんだけど…。

そう言うわけで、1年目2年目と、礼儀正しく接してくださった男性陣。

ところが、3年目の今年は、姪っ子の恵(めぐみ)ちゃんが熱を出したと連絡が入り、お兄ちゃんは納涼ビアガーデンの参加を急遽取り止めた。

保護者がいなくなり、珍しく私にも声がかかった。

でも…

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