一生ものの恋をあなたと
「あ、愛?
愛!起きて!愛!」

「…んー…蓮…
あ、蓮!起きたの?」

「ごめん!
愛、俺話があるって言ってたのに、
寝てしまった…」

「体調、大丈夫?
アルコールがダメなのね?」

「…う。あ、ああ。
そうなんだ。
…ごめん。」

「どうして?
体質だもの。仕方がないじゃない。」

呆れるよな…

「愛…櫂人さんは?」

「帰ったわ。
酔っ払いの世話は頼むって。
…………ここは、私の部屋よ?」

「愛の⁉︎」

「斎くんと美央のハネムーンスイート。
成田に行くから泊まれないでしょう?
勿体ないから、私に泊まってって。
美央が譲ってくれたの。
櫂人くんはマスターキーで入ってきたんだと思う。」

「…マスターキー…。」

「このホテルは櫂人くんのご実家だもの。」

「そうだった…」

「蓮、記憶はあるのね?」

「あ、ああ。
アルコールには弱いけど、記憶もあるし、ただ眠くなるだけ。
頭が痛くなったりもしないんだ。
ちょっと饒舌になるみたいだけど…。」

「…フフフ。
それはよくわかった。
さっき、ここに居たの。
櫂人くんと蓮が話をしてる時。
ここに居たの。」

そう言って、愛が座っているベッドに指を下に向けて指す。

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