一生ものの恋をあなたと
尊の想い
夏季保育2日目。

昨日と同じルートの園バスに乗る。

「おはようございます!あいせんせい。」

「おはようございます。鉄平くん。
今日はとっても元気だね!」

1日で幼稚園での勘が戻ったかな?

「あいせんせい、てっぺいにねー、
いもうとができるの!」

「…え! エェ!!
ゆ、結衣子ちゃん!?」

「あー、もう鉄平!
まだお話するのは早いから『シーッ』って言ったじゃない!」

「え〜? なんでだよー。」

「あ、結衣子ちゃん。
おめでとう! 3人目出来たんだね〜!
知らなかったよ。
もう女の子って分かってるの?」

「フフフ。そうなの。
またきっと男の子だろうと思ってたんだけどね。
昨日、女の子だって判明したの。
もう、うちの男子達、大騒ぎよ。
あ、それより…
結婚決まったんだって!?
おめでとう〜
昨日雅ちゃんから聞いたよ〜」

早っ!
兄姉ネットワーク、早っ!

「ありがとう!
また2学期が始まったら帰りに
《結衣子の部屋》に寄らせてもらうね!」

「うん。
待ってる。
話聞かせてね!」

小学部の保健室、別名《結衣子の部屋》は
学部を問わず、先生方の溜まり場。
お悩み相談室でもある。
癒し系養護教諭の結衣子先生に、話を聞いてもらうために、皆んな訪れるのだ。

あれ、と言うことは…
まこちゃんのところと、同じ学年の子だな、
鉄平くんの妹ちゃん。

楽しみだなぁ〜。

みんな私の教え子になるのかな?

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