【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
まったく憶えてないといいつつも、顔を赤らめている彼女の様子からして、少しは記憶が残っているのだと察しつつも、彼女の口から聞きたくて。
そう仕向けた僕の言葉に、怒った勢いでポロッと漏らし、途端に恥じらう素振りを見せる彼女が可愛くもあり、その時の記憶が微かにでも彼女の中にもあるのだと思うと。
ーー夢じゃなかったんだなぁ。
ただそれだけのことで途轍もなく嬉しくなるのだから、不思議なものだ。
この歳がきて、まさか、本気で人を好きになることがどういうことかを知ることになろうとは、夢にも思わなかったし。
彼女のことを足腰立たなくなるくらい抱き潰してしまったのは、本当に申し訳なかったとは思いながらも、その分彼女の傍で過ごすことができることが、どうしようもなく嬉しかった。
少々浮かれてしまってた僕は、都合の悪いことにはすっかり蓋をしてしまっていた。