【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
――はっ!? 何言ってんの? 意味わかんない。
もしかしてこれも、ゲームの一環かなにかで、私のことを混乱させて愉しんでるの?
鬼畜に喰らった言葉のお陰で、困惑気味の私が正面の鬼畜の様子を窺ってみるも。
鬼畜の表情は怖いくらい真剣なもので、とても嘘を言っているようには見受けられない。
でも、だからって、それを鵜呑みにできるほど、鬼畜のことを知らないし。
なにより、この数日間、鬼畜にはコロコロ表情を変えて散々振り回されてきたんだから、とてもじゃないけど信じることなんてできる訳がない。
「……な、何、言ってんの? そんなの信じられるわけないでしょう?」
「侑李さんが信じられないのも無理はありません。僕だって、侑李さんへの気持ちに昨日気づいたばかりなんですから。でも、僕は本当に侑李さんのことが――」
困惑気味だった私がなんとか放った言葉にも、鬼畜はやっぱり真剣な表情と同様の真剣な声音で真摯に応えてくれていて。
そういえば、兄から電話がかかってくる前にも、真剣な表情をした鬼畜が何かを言いかけていたのは、このことだっかのかな? そう思いつつ鬼畜の声に耳を傾けていたところに。
「おーいたいた、隼~」
まるで、デジャブの様に、背後から知らない男性のやけに陽気な声が、鬼畜の言葉を邪魔するようにして割り込んでくるのだった。