鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
案の定難しく考え込んでしまっている様子の隼にも、そのことをなんとか分かって欲しい。その一心だったのだ。
「もう、そんな難しく考えなくっていいから。まずは私がお手本見せてあげるから、よーく聞いてて。いい?」
「……はい」
隼は私の気迫に圧されてか、躊躇いながらも応えてくれて。その様子に、うん、と小さく頷いてから隼に真っ直ぐ向かい合う。
そうして隼が今一番恐れているのだろう円城寺さんのことも含めて、思いの丈をぶつけたのだった。
「私、隼のこと好きだって自覚したときから、元彼のことは勿論、隼以外の男の人のことなんて目に入んないくらい、隼のことが好き。好きだって言葉でも、愛してるって言葉でも言い表せないくらい、世界で一番隼のことが好き。愛してる。だから、私のことを信じてほしい。私も、誰かに何か言われたとしても、隼のことだけを信じるから」
隼自身じゃないからなんとも言えないけれど、おそらく伝わったんだろうと思う。
だって、私の思いの丈を聞き届けた隼は、甘いマスクを苦しげに歪ませて、今にも泣き出しそうな表情をしているんだから。
そうであって欲しい。ううん、きっとそうに違いない。そう思っていたのにーー。
「分かってくれた?」
「……ほら、やっぱり、余裕じゃないですか」
まだそんなことを言ってくる隼に、心の奥底で眠ってた苛立ちがムクムクと頭をもたげてくる。
「バカっ。こんなに好きになったのは隼が初めてだって言ったでしょッ? だから隼にはちゃんと自分の気持ち知ってて欲しいって、必死な想いで言ってるのに。それくらい察しなさいよッ!」
隼の頑なな言葉にカチンときて、開き直ったような言葉しか返せない私は、安定の可愛げのなさだったと自分でも思う。