鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 シュンとしてしまっている可哀想な隼を前に、考えなしの自分のことを猛烈に後悔する羽目になってしまった。

 元はといえば、不安に塗れてしまっていた隼のことを安心させようと思ってのことだったはずだ。

 愛おしいと想う気持ちだったり不安だったり、どんな些細なことでも伝え合って、不安や誤解も解消していこうーーそう伝えたばかりだったのに……。

 なのに……。
 ちょっとアレが元気な反応を示してたからって、過剰に反応しすぎだ。処女でもないのに。

 隼とはプライベートでも仕事でも四六時中一緒に居るんだし。毎朝、元気に起き上がって存在感を示しまくりのアレにもお目にかかっているんだし。

 先週、ご奉仕までしてあげてるんだから、そろそろ少しは慣れていてもいいものを。

 ーーいやいやいや、そんなもん慣れるわけないでしょうがッ!

 可哀想な隼の姿を尻目に、あんまりだった自分の言動を振り返っていた私は、自分自身に盛大な突っ込みを入れたところで、はたと思い至った。

 男の人って案外デリケートでちょっとしたことで反応しなくなっちゃうって言うし。

 隼は特に、そういうのメチャクチャ繊細そうだし。

 こんなことをしている場合じゃない。一刻も早く隼のことをフォローしなければーー。

 ついさっき、たとえ些細な誤解が生じたとしても、すぐに解消しようって決めたところなんだから。

 決意を新たに私は隼に向き合うのだった。

「……隼、私こそごめん。でも怒ったわけじゃないの。ただ急なことにビックリしちゃって、テンパっちゃっただけなの。信じてくれる?」

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