鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
ーーさっきからなんなの? 律するとか、煩悩……って、何が言いたいわけ?
さっきから歯切れの悪い隼の言動に焦れた私が、
「……謝ってくれたのは分かったけど。結局、何が言いたいの? はっきり言ってくんなきゃわかんない」
相変わらずバツ悪そうに私の視線から逃れるよう瞳を伏せたままでいる隼に、そう言って聞き返したのだけれど。
そのとき、隼の顔をちゃんと見ようと隼のいつしか引き気味になってしまっている身体をぐいと引き寄せたことにより、密着度が増し、私は《《あること》》に気づいてしまうのだった。
あることと言うのは、スラックスの生地越しにでも充分な存在感を放ち、元気に起き上がってしまっている隼の立派な昂ぶりのことで。
瞬時に隼の言動の意味を察してしまった私は、あまりの恥ずかしさと驚きのため、テンパってしまい。
「ちょっ……ヤダッ。こんなとこで信じらんないッ」
思わず放ってしまった私の怒声としか聞こえない声に、即座にビクンッと身体を跳ね上げ反応を示した隼。
数秒こそ萎縮したようにフリーズしてたものの、隼の胸を両手で押し返した私の腕を慌てた様子で掴んで引き寄せざまに、
「……いや、だからそのッ、こっ……これは、条件反射というか、生理現象というか……」
隼は必死な様子でなんとか説明しようとしてくれていたのだけれど。
赤面して俯いたままの私の様子に、もう何を言っても無駄だとでも思ったのだろうか?
徐々にその勢いは失速し、とうとう諦めたように、
「……ごめんなさい」
力なく謝ってきた隼は、私の眼前でこれ以上にないくらいに長身の身体を縮めてシュンとしてしまっている、というなんとも可哀想な有様だ。