鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛
だから、速攻で、苛立ちを隠すことなく、
「何よ? 勿体付けてないでさっさと言いさいよ?」
引き寄せた鬼畜に真正面から言葉をぶつけたというのに……。
何故か鬼畜は、あの人好きのするニッコリ笑顔を浮かべて、私のことを見つめていて。
――私はそんな笑顔なんかで誤魔化されないんだから!
鬼畜の態度に、ますます憤慨して鼻息荒く、鬼畜が何を言ってくるか身構えていた私は、
「では、遠慮なく、言わせていただきます。侑李さんは着痩せするタイプだったのですねぇ? いやぁ、驚きました。そんなに豊かな胸元を見せつけられてしまうと、目のやり場に困ってしまいます。隠していただけませんか? そうでないと、話に集中できませんので」
この鬼畜の言葉によって。
さっき覚束ない意識の中で、鬼畜にブラウスのボタンを外され、ご丁寧にもブラのホックまでを緩められた、あの一部始終の映像が脳裏に鮮明に蘇ってきたものだから。
「ギャーッ! ちょっと見ないでッ!」
「いまさらそんなことを言われましても、もうすっかり脳裏に焼き付いてしまいました」
「////……いいからあっち向いててっ!」
「手伝って差し上げましょうか?」
「////……うっさい、黙れっ!」
あまりの恥ずかしさに、慌てて、ジャケットの前を引き寄せて、露になってしまっていた胸元を隠そうとする私に、親切心なのか、からかいなのか、いちいち声をかけてくる鬼畜に苛立ちながらも、なんとか身なりを整えたのだった。