【紙コミックス①②巻発売中】鬼畜御曹司の甘く淫らな執愛

 そして、あろうことか私は、無意識のうちに、私の身体を征服したように組み敷いて、翻弄し続ける鬼畜の逞しくもしなやかな体躯に、縋るようにしてしっかりと両腕を絡めて抱き着いてしまっていた。

 そのことをまた、例の如く、冷たいキスと容赦ない愛撫で私のことを翻弄してやまない鬼畜によって、キスの合間に、

「侑李さんの縋ってくる姿が可愛いらしくて、よがる表情はとても淫らで、ゾクゾクしますよ? それに、思ってた以上にいい反応です。もっともっと無茶苦茶にして、狂ったように乱れさせたくなります」

僅かな余裕のない私の羞恥までをも、わざとらしく煽るようにして、逆撫でするようなことを言われてしまい。

「バッカじゃないっ――ひゃあぁッ!?」

 これまたいつもの如く、カチンときてしまった私が最後の力を振り絞るようにして鬼畜に向けて放った言葉は、これまた最後まで言い切ることはできずじまいだった。

 どうしてかと言えば……。

 容赦ない鬼畜の長い指で乱されているお陰で潤みきって、まるで蕩け出ているかのようにとろとろになっている秘所へ。

 指をいきなり増やされた挙句、奥を更に乱すようにして巧みに、緩急つけて、ひっきりなしに乱していただけだったのが、更にスピードまで激しくされて。

 鬼畜に放った言葉を言い切ることができなかった代わりに、私が放った悲鳴のような嬌声は、夥しく響きわたってゆく水音で完全に掻き消されてしまっている。

 けれど、容赦ない鬼畜の攻撃はこれだけには留まらないのだった。
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