東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
彼はどんな様子なのだろう。
怖いようなワクワクするような複雑な想いを胸に、カーテンの隙間から入ってくる車を見つめた。
車が本邸に差し掛かると、玄関の外灯りが点いた。
静かに車が止まり、間もなく車から降りた彼。
その様子を見た瞬間。叶星の胸はキュンと疼いた。
「副社長……」
思わずそう呟いていた。
その後も目を凝らして見つめた本邸。
しばらくして、彼の部屋と思われる二階の西側の部屋の電気が点いたが、でもそれだけで、その夜はもう二度と彼の姿を見ることはなかった。
次の日の朝は、夜明けとともに目が覚めた。
今度は肉眼だけではなく、持って来た荷物からオペラグラスを取り出してスタンバイ。
首を長くして待った朝六時半、彼の部屋の窓が開いた。
彼はコーヒーを片手に持ち、もう片方の手を窓枠に掛けて庭を眺めた。