東堂副社長の、厳しすぎる初恋 +7/18
黒崎が知る彼は、女好きと言われて当然というイメージしかないし、ほとんどの場合、彼の隣には女がいる。

かたや東堂大毅は昔から変わっていない。
青扇学園で黒崎が三年生の時、彼は中等部から高等部に上がってきた。

とある春の日の外通路でのこと。彼は手紙を渡そうとしてきた女子生徒を罵っていた。

『俺に近寄るんじゃねぇよ、ブス』
当時生徒会長として学園から生徒たちの統率を任されていた黒崎は、彼の態度に手を焼いた。見かねて注意したことも一度や二度ではなかったのである。

東堂大毅は、どういうわけだか自分がモテることが腹立たしいと言わんばかりに、近寄ってくる女の子を片っ端から玉砕せずにはいられない。そんな少年だった。

実は今でも変わっていない。

"誠実な女性に優しい紳士。女性の味方の副社長"
そんな風に評されるが、それはあくまでも表の顔。分別を覚えた大人の仮面だ。

< 64 / 394 >

この作品をシェア

pagetop