母を想えば
「少年法が守るのは実名だけではありません。
8人の幼い命を奪い、1人には障がいが残るほどの重傷を負わせた灰原の人権は守られ、
成人だったら確実に死刑判決を受ける重罪ですが、
“少年院送り”という結末で幕は閉じました。」
「・・・・・・・。」
「今、疑問に思いましたね?」
「はい・・。
なんでそんな事を・・。
警察関係者だとしても・・
どうして豊川さんが、“少年X=灰原ジロウ”だと知っているんですか?」
「会った事があるからです。」
「!?」
「というより、戦った事がある・・
と言った方がいいですね。」
「どういう・・?」
「前置きが長くなりましたが本題です。
今回の被害者【才谷ヒロシ】についてお話しします。」
「はい・・・。」
「彼もまた、当時の静岡県警と私達セイズ署が挙げた男・・【犯罪者】です。」
「・・・・・・・・・・。」
「梅田係長、私、そして・・遺体を見る度いつも嘔吐していた新米の関本君。
当時のセイズ署の主な陣容です。」
「え・・!?」
「今の姿からは想像つかないかもしれないでしょうが、
彼もまた現場で揉まれて一人前になった男です。」
「そうだったんですね・・。」