母を想えば
「え・・真田さん。
それが何か重要な事なんですか?」
「小西君よ。まぁそう焦るな。
まだ捜査は始まったばかりなんだろ?
“情報に惑わされず
情報を収集する”
そうすれば自ずと真相は見えてくる。」
「・・・・了解です。」
「じゃあ長さん。
コーヒーご馳走様でした。
また何か分かった事あったら教えてください。」
「おう。休みボケしずにしっかりやれよい。」
ホントにコーヒーをご馳走になっただけというか、
長野さんと軽く世間話をしただけで作業場を出る。
「それじゃあ満島さんが働いてた高級クラブに聞き込み行きますか。」
「・・・・・・・・・・。」
「・・・どうしました?」
「な~んかむず痒いんだよなぁ。」
「・・・・?」
「さっきもお前に言ったけど、
まだ何にも捜査してないのに、既にみんなが情報に振り回されてる気がする。」
「どういう事ですか?」
「“検察のお偉いさんが殺された”
県警の連中が捜査の指揮を取って、
面子を保ちたい事情も分からなくはない。
だけど今のご時世、
警察官だって電車の中で盗撮するんだから、
杉内検事長の事を“一方的な被害者”だと決めつけるあいつらの考えは危険すぎる。」
「やっぱ真田さんもそう思いますか・・。」