ねぇ確信犯、うるさいよ
思えば最初からそうだった。
放課後、誰もいない教室で小説を書いていたわたしの前の席に座って、覗き込んできたときだって。
『読んでもいい?』
目を輝かせて言って、わたしの喜ぶ言葉を知ってるの?ってくらい、感想をくれて。
優しすぎて、あたたかすぎて、この関係はずっと続いていた。
そして。
それらすべてに、わたしはドキドキしてしまっていた。
だから、信じたくなんてなかったの。
ぜんぶぜんぶ、気がついてた。
ぜんぶぜんぶ、気がつかなきゃよかったって、思ってたよ。