ねぇ確信犯、うるさいよ
「すきだよ」
「っ、知ってるってば」
「うん、ユメちゃんの反応見てるの」
確信犯だ。わたしの気持ちを知ったうえでの、これ。
「こうなると思ったから、読まれるの、いやだったのに……っ!」
すきになったら、意識しだしたら、もう彼のことしか書けなくなっていた。
こんなのバレるのはすぐだって、思っていたのに。
わたしはやめてと言えなかった。
淡い期待か。そうなのか。わたしはつくづく、ずるい人間だと思う。与えられるのを待っていた。
いまだって、待っている。
「ユメちゃん。ユメちゃんのこと、すきすぎる」
それなのに、彼は、わたしにくれてしまう。わたしはずるい人間だけど、それでもいいよ。って。