大切な人達よ
「あのさ、別に恭哉がバカとかアホとかまぬけとかハゲとか、そんな事は前からだからどうでもいいと思うんだけど、」


ちょっと待て、俺禿げてねぇよ!

禿げてたら俺のファンが泣くだろうが!

っつか、まじで俺の事すきなのかよ!(本日二回目だけど)


「別に恭哉が捨てられて泣いてる方がいいと思うけど」


「おー、今回は俺も春に賛成じゃねぇの」


「僕、どうでもいい、けど、春、賛成」


ちょっと待てよ!

普通は友の恋とかは応援するんじゃねぇのかよ!


すると3人はサラッと

「「「別に恭哉は友じゃねぇし、」」」


なんだ、もうホントに泣きそうなんだけど

澪華まで目をそらすんじゃねぇよ!


だが、そんな猛烈に傷ついている俺に

「僕ら、友達、違う、同士、」


「それを言うなら下僕じゃ、ムグッ」


「はいはい、春澪華に聞かれるんじゃねぇの~、あと春馬、同士じゃなくて仲間、だろ?」


皆、やっぱり俺の事大好きなんだろ


途中の春の暴言だって分かりにくいが愛情表現じゃね?


「ねぇ、そろそろその茶番劇終わってほしいんだけど」

相変わらず冷たくね?


澪華も全く今の感動(梓には茶番と言われたが)の場面を見ずに何処かに電話してるし

しばらくそういうやり取りをしていると澪華の方からブチッ,と音がした、

どうやら話が終わったらしい


「なんの電話だったんだよ、まさか彼氏ぐふっ、」

「今すぐそのお口塞いじゃうじゃねえの」

「いやいやお断りします」

「俺も嫌じゃねぇの」

じゃあ言うなよ!


「恭哉が、余計なこと、いうから、」

あっ、そっか、コイツら澪華の事が好きなんだったな

なにがいいかわからねぇが


「そろそろ話していいかしら」

ヒュゥゥゥ、と大雪が降ってるような冷たさを

後ろのやつから感じる、こりゃ澪華だな、


「ねぇ、もう話していいかしら?」

聞かなくても話せばいいのによ


「「「はいいいいい、」」」

なんてこの悪魔に言える分けねぇけど


そんな事を思ってる事なんてわかっていない澪華は

話を続ける


「それで私の転校するときの細かいことなんだけど」

あっ、それ何気に大切じゃね?
< 24 / 34 >

この作品をシェア

pagetop