元カレ社長は元カノ秘書を一途に溺愛する
そして、そんな瑠衣にとって必要なのは杏奈からの情報だった。

製品に関しての知識や情報はある程度頭に入っている瑠衣。必要であればどこにその資料があるかもすでに把握をしている。でも、実際に会う先方の状況までは把握しきれない。
杏奈が集めた情報をもとに、接し方を工夫している瑠衣だった。

「杏奈のその情報収集力はすごいな」
「ありがとうございます。西宮です。」
「西宮さん。」
「はい」

明らかに前とは関係が変わっている二人。
でも会社にいるときは社長と秘書であることは杏奈が徹底していた。

杏奈は小さく頭を下げると自分の机に戻った。

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