壊れる世界と不死身の子
第9話〝招集〟
どうやら、呼び出しがあったらしく、緋色とセト、ティール、フィー、ルーガス、リアの6人は偉い人の所へと向かっている。
「なんで俺まで‥‥。」
苦笑いをしながらそう言う緋色。
「緋色、お願いだから、あの人達の前では、大人しくしててね。守り切れるか‥‥わからないから。」
少し怯えた様子でセトがそう言った。
「あっあぁ、わかったよ。」
本気で言っていることがわかったので、そう言うしかなかった。
「つきましたよ。」
フィーがそう言うと、みんな止まった。
立ち止まったところは、大きな扉の前だった。
「こんなの、開けられんのかよ。」
緋色がそう言うと
「緋色、ここからは黙っといてね。」
キー
扉が勝手に開く。
タッタッタ
静かに入る。
「よく来た。」
真っ暗な部屋の中でそう聞こえた。
誰かいるんだ、しかも4人‥‥。
かなり強い、姿が見えないのに‥‥怯えてしまう。
怖い‥‥震えてしまって、声が出ない。
体が動かせない。
「リカールくんが連れてきた人間の女は、立っていられるんだね。」
「でも、歩けないようよ。まぁ、立っていられるだけで、すごいと思うけれど。まぁ、人間の女にしては‥‥‥、ってことだけどね。」
ギュ
怯えている緋色の手をセトが握る。
ちょっ!
ビックリしたけど落ち着いた。
タッタッタ
セトのおかげで、前に進むことができた。
そのまま、部屋の中心まで来ると
パッ
いきなりあたりが明るくなった。
「まぁ、座りなよ。」
さっきから、喋っていたやつがどんなやつか、わかった。
見た目は、4人とも完璧なほどに人間に近い、1人は髪は長いが、くくっている美青年、もう1人は赤色の髪をした美少女、もう1人はツノが生えている少し歳をとったように見える男、そして圧倒的に1人だけ違う威圧が出ている、髪が長く、綺麗な男。
「リカールくん、君のお嫁さんは、やっぱりその子か‥‥。」
美青年の男がそう言った。
誰が誰だかわからずに、ポカンとしていると
「自己紹介しておくよ‥‥。ワシは、悪魔で魔王のイザ・レイ。」
こいつが、この魔界の1番‥‥‥怖いな。
見た目は、普通にイケメンな男の人。
「私は、サキュバスのミュラー・アキース。」
「俺は、鬼のキサレ・ハヤサキだ。」
「僕は、ヴァンパイアそちらのリカールくんと一緒だよ。僕の名前は、カマール・エナメルド。」
それぞれが自己紹介している。
「顔は見た、名前はなんだ?」
イザ(魔王)がそう言った。
‥‥怖くて声が出せない。
「この子は、ひ‥‥。」
「お前じゃない、娘が答えろ。」
殺しそうな目でイザがセトを見る。
「‥‥倉崎‥‥緋色‥‥」
そう言った。
怖いけど、セトが殺されそうだったから。
「名前まで言えるとは‥‥」
驚いているイザ(魔王)。
「俺は、赤ん坊じゃないからな。」
あっやば。
散々注意されたのに‥‥
気をつけてはいたんだけど、反射で言ってしまった。
殺されるかも。
緋色が身構えていると
「威勢の良い女は嫌いじゃない。さすがあいつの娘だな。」
え?殺されないかも。
ていうか‥
「あいつの娘って‥‥どういうこと。」
その言葉だけ、引っかかった。
「そうか、お前は両親の顔すら知らないんだったな。」
イザがそう言った。
そうだ、俺は両親の顔を知らない。
お母さんの顔もお父さんの顔も知らない。
記憶にあるのは、ベットの上での生活だけ。
小さい頃の記憶は一切ないんだ。
考えたこともなかったが、今言われてようやく気づいた。
やっぱりおかしい。
「俺の両親のこと、知ってるのか?」
ギロッ
睨まれた‥‥
「知っているんですか。」
「あぁ、知っているよ。良くね‥‥そこのリカールくんが。」
リカールってことは‥‥セトが?
セトの方を見てみると
グッ
すごい形相でセトがイザを睨んでいる。
「これ以上は、魔界にとっても機密事項だ。もう話さない、安心しろ。」
「別に僕は何も言ってませんよ。」
そう笑うセト。
「もう戻っていいぞ。」
イザがそう言った。
「それでは、失礼します。」
そう言ったセトを前に部屋へと戻っていった。
どうやら、呼び出しがあったらしく、緋色とセト、ティール、フィー、ルーガス、リアの6人は偉い人の所へと向かっている。
「なんで俺まで‥‥。」
苦笑いをしながらそう言う緋色。
「緋色、お願いだから、あの人達の前では、大人しくしててね。守り切れるか‥‥わからないから。」
少し怯えた様子でセトがそう言った。
「あっあぁ、わかったよ。」
本気で言っていることがわかったので、そう言うしかなかった。
「つきましたよ。」
フィーがそう言うと、みんな止まった。
立ち止まったところは、大きな扉の前だった。
「こんなの、開けられんのかよ。」
緋色がそう言うと
「緋色、ここからは黙っといてね。」
キー
扉が勝手に開く。
タッタッタ
静かに入る。
「よく来た。」
真っ暗な部屋の中でそう聞こえた。
誰かいるんだ、しかも4人‥‥。
かなり強い、姿が見えないのに‥‥怯えてしまう。
怖い‥‥震えてしまって、声が出ない。
体が動かせない。
「リカールくんが連れてきた人間の女は、立っていられるんだね。」
「でも、歩けないようよ。まぁ、立っていられるだけで、すごいと思うけれど。まぁ、人間の女にしては‥‥‥、ってことだけどね。」
ギュ
怯えている緋色の手をセトが握る。
ちょっ!
ビックリしたけど落ち着いた。
タッタッタ
セトのおかげで、前に進むことができた。
そのまま、部屋の中心まで来ると
パッ
いきなりあたりが明るくなった。
「まぁ、座りなよ。」
さっきから、喋っていたやつがどんなやつか、わかった。
見た目は、4人とも完璧なほどに人間に近い、1人は髪は長いが、くくっている美青年、もう1人は赤色の髪をした美少女、もう1人はツノが生えている少し歳をとったように見える男、そして圧倒的に1人だけ違う威圧が出ている、髪が長く、綺麗な男。
「リカールくん、君のお嫁さんは、やっぱりその子か‥‥。」
美青年の男がそう言った。
誰が誰だかわからずに、ポカンとしていると
「自己紹介しておくよ‥‥。ワシは、悪魔で魔王のイザ・レイ。」
こいつが、この魔界の1番‥‥‥怖いな。
見た目は、普通にイケメンな男の人。
「私は、サキュバスのミュラー・アキース。」
「俺は、鬼のキサレ・ハヤサキだ。」
「僕は、ヴァンパイアそちらのリカールくんと一緒だよ。僕の名前は、カマール・エナメルド。」
それぞれが自己紹介している。
「顔は見た、名前はなんだ?」
イザ(魔王)がそう言った。
‥‥怖くて声が出せない。
「この子は、ひ‥‥。」
「お前じゃない、娘が答えろ。」
殺しそうな目でイザがセトを見る。
「‥‥倉崎‥‥緋色‥‥」
そう言った。
怖いけど、セトが殺されそうだったから。
「名前まで言えるとは‥‥」
驚いているイザ(魔王)。
「俺は、赤ん坊じゃないからな。」
あっやば。
散々注意されたのに‥‥
気をつけてはいたんだけど、反射で言ってしまった。
殺されるかも。
緋色が身構えていると
「威勢の良い女は嫌いじゃない。さすがあいつの娘だな。」
え?殺されないかも。
ていうか‥
「あいつの娘って‥‥どういうこと。」
その言葉だけ、引っかかった。
「そうか、お前は両親の顔すら知らないんだったな。」
イザがそう言った。
そうだ、俺は両親の顔を知らない。
お母さんの顔もお父さんの顔も知らない。
記憶にあるのは、ベットの上での生活だけ。
小さい頃の記憶は一切ないんだ。
考えたこともなかったが、今言われてようやく気づいた。
やっぱりおかしい。
「俺の両親のこと、知ってるのか?」
ギロッ
睨まれた‥‥
「知っているんですか。」
「あぁ、知っているよ。良くね‥‥そこのリカールくんが。」
リカールってことは‥‥セトが?
セトの方を見てみると
グッ
すごい形相でセトがイザを睨んでいる。
「これ以上は、魔界にとっても機密事項だ。もう話さない、安心しろ。」
「別に僕は何も言ってませんよ。」
そう笑うセト。
「もう戻っていいぞ。」
イザがそう言った。
「それでは、失礼します。」
そう言ったセトを前に部屋へと戻っていった。