捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 小さな手がすがるように服を掴んできて、胸がふわっと温かくなるのを感じる。

 母性とでも言えばいいのだろうか。どんな嫌なこともつらいことも、この子を守るためだと思えば苦にならない。

「よしよし。どうしたの、怖い怖いしたかな?」

「うっ……なるくん、いたいいたいしたの……」

 三歳になった鳴は、おとなしいながらもよく喋る。こういうときもちゃんと自分のことを教えてくれるあたり、手のかからない息子だった。

「どこを痛い痛いしたの?」

「おてて……」

「……あ、ほんとだ。赤くなってる」

 鳴の左手の甲にほんのり赤い痕が付いている。

「つみき、なるくんにおちてきた」

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