捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 私の頭を引き寄せたままの手が、そっと髪を撫でてくる。それがひどく胸を締め付けてきた。

「……どうして、優しくするの」

「だったら、俺はなにをしてやればいい。側にいない方がいいか?」

「……ううん」

 もう期待しない、と決めていた。

 けれど、出会ってからの日々が私の心を変えて萎えさせている。

「……甘えたく、なるから」

 両手をぎゅっと握りながら、ずっと我慢していた本心を吐き出す。

「本当はずっと、昔みたいにしたかった。抱き締めたかったし、手を繋ぐのだって。だけど、またあなたに心を許すのが怖い」

「…………」

「どうして私を捨てたの。どうして今更会いに来たの……」

 思わず顔を覆うと、頭を抱きかかえる手に力が入る。

「……お前は俺を愛していたのか?」

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