捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 微笑した涼さんが自身の襟を無造作に引っ張る。薄く残った赤い痕が鎖骨の下で存在感を放っていた。

「万が一、会社で脱ぐことになったらどうするの」

「なにか問題があるのか?」

「なんでないと思ったのか、そっちの方が聞きたいわ」

「お前からもらったものを恥じる理由がない」

「あ、ちょっと……」

 涼さんが私の首筋に顔を寄せて、鎖骨の辺りに噛み付いてくる。そのままちゅっと吸われて肩口を掴んでしまった。

「……っ、ん」

 今日はそんなつもりじゃなかったのに、涼さんのせいで一気に惹きつけられる。少し触れられただけでこうなってしまう自分の身体が悔しい。私の身体をそんなふうにした張本人は、それをとても喜んでいるようだったけれど。

「今日、鳴と内緒話をしたらしいな」

「え……」

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