捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 す、とゆっくり深呼吸する。鳴が見知らぬふたりを前にきゅっと私の服の裾を掴んできた。

「今日はお忙しい中、お時間をありがとうございます。ご挨拶が遅くなって申し訳ありません。涼さんの妻の翠と申します」

「涼から聞いていますよ。なんでも、うちの社員として働いていたとか」

 淡々とした話し方は義母のものだった。面接に来たような気になり、また背筋を伸ばす。

「はい、以前はドルチェで働いておりました。今は退職しております」

「でしょうね。涼と結婚したとなれば、働きづらいでしょうから」

(それはどういう意味で受け止めればいいんですか)

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