捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「一企業の頂点に立つ人間を支えることが、どれほど大変かわかりますか?」

 痛いところを突いてくる。でも、ここで引くわけにはいかない。

 これはまさしく面接なのだ。たとえ結婚していても半端な女にうちの息子はやらないという、嫁姑の──。

「別に知っている必要はないだろう」

 ようやく涼さんが口を開く。感情を見せない話し方も、攻撃的に聞こえがちな声色も母親似なのだと強く実感した。

「俺が翠を必要としたから妻にした。それ以外になにかあるのか」

「当たり前でしょう。これから妻としてあちこちに引っ張り出されるのよ。隙を見せればお前が足をすくわれることになるんだから。この人みたいに」

 急に話を振られた義父がしゅんとした顔をする。やはり憎めない人だ。

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