捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「親友だかなんだか知りませんけどね、簡単に気なんて許すからお金を持ち逃げされるんですよ」

「だから社長は向いてないって言ったじゃないか……」

「涼が引き受けなければ私がやっていました」

「曜子さんがやっていたら、どちらにしろ僕はデザイナーをさせてもらっていたかな」

「なにを呑気に言っているんですか、まったく」

(……夫婦漫才だ)

 義父の存在が、一気に義母への恐れを和らげてくれる。むしろ、夫に振り回されているかわいらしい人だとさえ思えてくるから驚いた。

 ほやほや、とした空気が辺りを満たす。それに気付いたらしい鳴が急に立ち上がった。

「鳴」

 私が呼ぶよりも早く涼さんが鳴を呼ぶ。

 でも、その声には従わなかった。

「よこちゃん?」

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