捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 楽しそうな笑い声が聞こえて、ここにいたのが私たち以外にもうひとりいるのだと思い出した。

「気難しい息子だけど、本当によろしくね」

「はい」

 私が『気難しい』を否定しなかったからか、涼さんが手をぎゅうっと握り締めてくる。自分の握力がそこそこあるということを忘れているらしい。空いているもう片方の手で足をつねってやろうかと思ったけれど、さすがにおとなげないのでやめておいた。

(とりあえず、受け入れてはもらえたのかな)

 一時はどうなるかと思っていた。でも、義母は鳴にめろめろのようだし、義父はもともと好意的なようだ。今からでも別れろと言われることまで想定していただけに、どっと肩の力が抜ける。

(……私の家族とは違うな)

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