捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
 三年間どころか、涼さん以外に身体を許したことがないせいで、本能がこの人を求めて狂いそうになる。私の身体は、熱を冷ましてくれる人がこの人しかいないと知っていた。

「待っ……待って……んっ……!」

「嫌だ」

「涼さんっ……」

「止めるぐらいなら殺してくれ」

「っ……!」

 余裕のない声に喉奥から引きつった音が漏れた。かつて優しく愛してくれた人とは違う、欲望を露わにした男の姿が私をますますおかしくさせる。

 たとえ目的が身体だけだとしても、もういいような気がしてしまった。私しかあの頃の想いを抱いていなくても、手軽に抱ける相手として選ばれただけだとしても、もう一度このぬくもりに甘えられるなら――。

 そのとき、場違いな着信音が鳴り響いた。この音には覚えがある。私のスマホのものだ。
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