捨てられママのはずが、愛し尽くされています~冷徹社長は極上パパ~
「じゃあ、なるくんもごはんつくるの」

「はいはい、わかったよ」

 渋々答えると、なぜか横でパパが笑った。あんまり表情は変わっていないけれど、少し優しい顔になっている。

「妹の面倒を見るのは大変だな」

「パパも手伝わなきゃ、きっと怒られるよ」

「そうだよ、涼さん。なんで他人事なの」

「料理はできないと言っただろう」

「昔、鳴とふたりで私にケーキを作ってくれたのに」

 そんなこともあったような、なかったような気がする。俺が思い出せないでいるのに、パパはまた少し笑った。

「それじゃ、みんなでご飯作ろうか」

 立ち上がったママにつられて俺も立ち上がる。いち早くキッチンに走っていったのは咲月だった。

「さっちゃん、また転ぶよ」

< 460 / 462 >

この作品をシェア

pagetop