悪戯 ―イタズラ―


なにを、知っているのだろう。


「あなたの」


――――ドクン


私に秘密があるとすれば、それは、彼との関係くらいで。


それを、同僚に知られるなんて、あってはならないことで。


ドクン、ドクンと大きく心臓が鼓動し始める。

妙な胸騒ぎもする。


「携帯の。ある場所」

「……え」


なにを言うかと思ったら。


「ほんと? どこ?」


見かけたなら先にそう言って欲しかった。

デスクの下まで潜ったのに。



「普通に探しても。一生見つからない場所にありますね」

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