甘い恋には程遠い
慧「守るよ、俺は。
守れるよ、俺にだって。
成瀬の事くらい守れる。
男だから、俺は。」
桃花「意味、分かれへんわ。」
慧「傷付けると思う。俺のせいで。
今まで以上に、成瀬を
悪意に晒す事になるかもしれない。
ごめん、別に自惚れてる訳じゃない。
でも、目の当たりにしたから分かる。
俺と付き合ったって話した次の日
俺の彼女は居場所をなくした。
泣いてたよ。慧となんか…
付き合わなきゃ良かったって…言われた。
だから、分かる。怖いのは。」
違う。そうやない。
私は別に自分が悪意に晒される事が
怖い訳やない、そうやなくて…
慧「でも、成瀬がそう思ってない事も
ちゃんと知ってるよ。」
桃花「…え?」