甘い恋には程遠い
私が手招きするとお母さんは
首を傾げながらやってきて
隣に座ってくれた。
慧「苦しいよな。…俺だって…
ずっと…苦しかったよ…。
姉が死んだからじゃない。
姉が死んでから…
変わってしまったから。」
父「変わった?」
慧「多分、いい家族じゃなかったよ。
姉が生きてた頃も。俺たちは
てんでばらばらで…自分の事しか
考えてなかった。仕事仕事の父さんと
母さん。自分勝手な俺。…姉だけが
俺たち家族の事を考えてくれてた。
姉がいたから、何とか俺たちは
家族としてやってこれた。
だから、そんな姉がいなくなったら
家族がバラバラになるのは
当たり前だったのかもしれない。」
父「…ああ、そうだな。」