甘い恋には程遠い

慧「でも、俺は…見て欲しかった。
背中越しの食卓なんて…
メッセージ上だけの会話なんて…
嫌だった。言葉数は少なくても
同じテーブルを囲みながら
同じ飯を食って直接話したかった。」

父「…慧…。」

慧「姉の死を一緒に乗り越えたかった。
悲しみを分け合って…時には泣いて
姉の笑顔を思い出しながら笑って
命日には一緒に…墓参りに行きたかった。
ふざけんなよ!ふざけんな!
何1人だけ…楽になろうとしてんだよ!
あんたまで…いなくなったら…もう…
俺たちは…二度と笑えないよ…。」

大神の大切は…きっと伝わった。
部屋の中から聞こえてくる
お父さんのすすり泣く声。

私の隣で静かに涙を流すお母さん。
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