君だけが知っている君へ。
「ごめんね」

もう一度謝ると、それからは何事も無かったかのように結美は私と遊んでくれた。

だけど……

「はい、鬼ね」

彼は何故か私に鬼をさせたがる。

「なんで私なの。結美だっているのに」

「結美が鬼だと、俺が捕まるから」

私の隣にいる結美の目から雫が落ちた。
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