【電子書籍化】氷月の騎士は男装令嬢~なぜか溺愛されています~(旧:侯爵令嬢は秘密の騎士)

「ウォルフって、どう思われてるの?」

 思わず幼馴染たちに聞いてしまった。
 彼女たちはクスクスと笑う。

「ウォルフは、勇猛果敢な騎馬隊長殿で、男女問わず憧れの的なんですよ」
「へぇ……」
「それなのに彼女がいないからみんな興味津々なんです」
「ああそれでか。でも私たちはそうじゃないよ。昔からウォルフは私のお守り係みたいなものだから」

 答えれば幼馴染たちは、ニヨニヨと笑った。なにその笑い方。引くわ。

「もしかしてベルン様、他に好きな人います?」

 落とされた言葉に、ボフンと顔が真っ赤になる。
 チラリとシュテルの面影が瞳の奥を走った。

 なんで、もう!
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