俺のボディガードは陰陽師。~第三幕・不穏な悲鳴~
「あん時『帰ります!』とか『馬鹿馬鹿しい!』とか怒ってたなー。ゲロマドンナの怒り?クックッ」
「だから!ゲロマドンナ言うな!おもいっきり侮蔑の言葉だろ!ゲロとマドンナなんて」
「あははー。気取った女が慌てるの面白かっ……あっ」
その時。
なずなが急に真顔になった。
「………」
どうした…?
何かを思い出して、ハッと気付いたかのような。
「どうした?」
「そうだったのか…!」
あれだけ笑っていたのに、突然静かになるとこっちだって気になってしまう。
思わず声を掛けてしまうと、なずなはスマホを片手に「ちょっと失礼」と席を立つ。
歩きながら通話を始めていた。
「…もしもし、風祭?私だ。…前に渡したブツ、鑑定済んでる?…うん、今重大事項…」
何だ何だ。
どうしたんだ。
そんな心配を抱えながらも、電話をしていいるなずなの後ろ姿を見守る。
「伶士、伶士」
「…ん?」
今度は後ろから凌憲に声を掛けられ、気が付いて振り返る。
眼鏡の短髪爽やか男子、なぜか俺を見てぷぷっと笑っている。