何様のつもり?
「で、返事は?」

「あぁ、うん……お願いします」

「あぁ……」

「蓮翔?」

「お前、マジその顔ヤバいから」

蓮翔は、私を強く抱きしめた。

「れ、蓮翔……く、苦しい」

「しょうがねぇだろ、ずっとこうしたかったんだから。少しだけ俺に抱かれろっ」

「だっ、抱かれろって?」

自分でも顔が赤くなるのがわかった。どういう意味?今からこれ以上の展開が待ってるということ?やっ、ヤバい。動揺が隠せない。

「ははっ、何ソワソワしてんの?」

蓮翔が顔を覗き込むから、赤くなってるのを見られたくなくて自ら蓮翔に抱きついた。

「秋帆~。かなり積極的だね。そんなに煽ると俺、我慢できなくなるよ?」

絶対に今、ニヤついた。顔を見てなくても想像出来る。だから余計に顔を上げることが出来なくなった。


強引なところがある蓮翔だけど、優しいのだ。私の気持ちを大事にしてくれて、いつも優先してくれた。このまますぐ一線を越えてしまうのかなと思ったが、それ以上もとめることもなく一緒にご飯を作って食べた。こんな日が来るなんて思ってなかった。本当、幸せだ。

夢を見ているのかな?夢なら覚めないで。

どうかずっと蓮翔のそばにいさせてください。


< 18 / 36 >

この作品をシェア

pagetop