その瞳に映るのは


途端に頬が熱くなる。



「そ、そんなに、私、分かりやすいの?」


熱くなる頬を両手で押さえる。


「近くで見ないと分かんないけどね。
去年も美優が三島さんを可愛いってベタ褒めしてたけど遠目で見てただけだから気付かなかったよ。三島さんの一番の笑顔は成瀬に挨拶する一瞬しか見られないから余計に近くにいないと気付かないね。」


「………ごめん猪瀬さん。隠してたつもりはなかったんだけど…。」


やっぱり朝の一件は猪瀬さんの気遣いなんだと気付いて申し訳なくなった。


「なんで謝るの?好きな人って普通は皆隠すでしょ。隠さないほうが少数だよ。
でも、成瀬も紗夏を可愛いってベタ褒めしてたのに何で付き合わないの?」


「………。」


「告白しないの?」


「な、成瀬くんは格好良いから……私なんかとじゃ………。」


「……じゃあ、紗夏に合うレベルってどれくらいなの?宮野くらい?」


「え…?」


猪瀬さんの問返しに思わず考えこむ。

私に合うレベル?

どういうこと?


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