あたしを撫でる、君の手が好き。
ハンバーガーショップから歩いて5分の場所にあるカラオケ店が見えてきたとき、桃佳の誘いにのったことを少し後悔した。
その店の前に、男女複数人のグループで来ているあっくんの姿を見つけてしまったからだ。
そこにいたのは、富谷くんを含めたあっくんと仲が良いクラスメートの男子たちが4人。それから、組はバラバラだけど、華やかな雰囲気の女子たちが4人。そのなかには徳永さんの姿もあった。
どう見ても合コンかグループデートだろういう彼らの雰囲気に、あたしの足がカラオケ店の前までたどり着けずに止まってしまう。
「ごめん、るみ。タイミング悪かったね。別のとこに行くか、またにしよう」
桃佳が、あっくんの姿を見つけて固まってしまったあたしの腕を引っ張る。
あっくんに気付かれる前に離れようと、来た道を引き返しかけていると、カラオケ店のほうから明るい声が聞こえてきた。