monochrome

天咲「あ…そう言えば、敬語使うなって言われてたのに…」
「え、だれに?」
天咲「あの、紫ノ宮…さんに?」
「ふは、」

紫ノ宮にさん付けするのなんて直樹くらいだから、思わず笑ってしまった。

「紫ノ宮でいいんだよ。それに俺は龍斗って呼んでほしい」
天咲「りゅうと、?」
「そうそう、龍斗。呼び捨てな?」
天咲「そういうルールがあるの?」
「んー、特に決まってねぇけど今からそうってことにしようかな」
天咲「ふふ、そんな適当なの?」

少しぱぁっと明るい笑顔を見せた。
あどけない、可愛らしい女の子だった。
少しはここにいるのも悪くない。
そう思ってくれたらいいな。
< 11 / 134 >

この作品をシェア

pagetop