ノイシュタット・エスケープ
 





「岸辺亜依那さん、今回受賞された“ノイシュタットエスケープ”は19歳の少女と青年の逃避行の物語ですが、この物語はどこで思いつかれたのですか? また、読者の方々へのコメントをお願いします」




 ぱしゃぱしゃ、と光が散る世界で、ふと誰かを探していた。
 あたしを抱きしめられるのはあたしの言葉だけど、


 あたしを救ってくれるのは未完成な言葉でいつも伝えてくれるあなたたちなんだ。
 目に見えない言葉を暴力に絶対に使わないで。

 言葉は。言葉は救うためにある。言葉は自分を、誰かを、誰かのために放たなくても、間違いなく救える。だからさ。









「あたし頭悪いんで、よくわかりません。
 でも、難しいことは抜きにして、時々、壊れそうになったら、逃げ出したい自分を、認めて、抱きしめてあげてください」






 きょろきょろ、挙動不審。

 マイク。人。光。大人。怖いものばっかりで。二十歳未遂にはキツくて。大人になってもきっと子どもみたいなあたしだから。








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