夜空に見るは灰色の瞳
「……いや、だからね、三永ちゃん」
「わかってますよー。叶井さんは、ツンデレなんですもんね」
「……いや、だから」
「やっぱり二人っきりだと、今とは打って変わってデレる感じなんですか?」
「いや、……ちょっと待って、何を言ってるの」
三永ちゃんは、私に向けていた笑顔を大路くんの方に移動させて「どうなんでしょうか、大路さん」と楽しそうに問いかける。
私も、三永ちゃんから大路くんへと勢いよく視線を動かすと、一瞬だけ大路くんと目が合った。
けれどその視線は絡まったのも束の間、すぐに三永ちゃんの方を向く。
その顔に浮かぶのは、こちらも楽しそうな笑み。
「二人っきりの時の叶井は――」
その喋り出しと笑顔に嫌な予感しかしなかった私は、咄嗟に大路くんの足を思いっきり踏み付けた。
いった!!という声が店内に響き、私達のテーブルはまたしても視線を集めることになってしまったけれど、おかげでこの話はここでうやむやに流れた。
**
「わかってますよー。叶井さんは、ツンデレなんですもんね」
「……いや、だから」
「やっぱり二人っきりだと、今とは打って変わってデレる感じなんですか?」
「いや、……ちょっと待って、何を言ってるの」
三永ちゃんは、私に向けていた笑顔を大路くんの方に移動させて「どうなんでしょうか、大路さん」と楽しそうに問いかける。
私も、三永ちゃんから大路くんへと勢いよく視線を動かすと、一瞬だけ大路くんと目が合った。
けれどその視線は絡まったのも束の間、すぐに三永ちゃんの方を向く。
その顔に浮かぶのは、こちらも楽しそうな笑み。
「二人っきりの時の叶井は――」
その喋り出しと笑顔に嫌な予感しかしなかった私は、咄嗟に大路くんの足を思いっきり踏み付けた。
いった!!という声が店内に響き、私達のテーブルはまたしても視線を集めることになってしまったけれど、おかげでこの話はここでうやむやに流れた。
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