日常(仮)
「けど、はやとのおかげで本当に楽しかった。

「猫女」て言われた時「心愛だ」て言ってくれてすごくうれしかった。

ありがとう。
ありがとうよりも、もっとたくさんありがとうって思ってるんだけど、なんて言ったらいいのかわかんないの。

えーと…、ていらぁ…、」

自分の気持ちをちゃんと伝えられてるのか、わからなくなってきて
ていらに助けを求めようとした。

「大丈夫だよ。ちゃんと伝わってる。」

はやとがそう言った。
それに対して、ていらが

「ありがとう、こころを助けてくれて。」

と言った。

「俺、すごい感謝されてるけど教会で爆睡してた心愛見つけただけだよ。」

そう言って笑うはやとの顔を見ると、やっぱり胸の奥がぽかぽかした気持ちになった。

「俺と一緒にいても、ていらはどこにも連れて行かれないよ。」

「え?」

「俺が、心愛もていらも守るから。約束。」

そう言って小指を出す。

「そしたら怖いこと何もないだろ?」

そんなこと初めていわれた。
ていらと一緒にいていいって。
怖いものから守ってくれるって。

恐る恐る小指を近づける。

「ゆびきり!」

はやとの手は私に元気をくれる。
この日から、私たちの生活はさらに大きく変化した。
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