酔える声の裏側〜イケメン声優に溺愛されちゃった!?〜
朝、事務所で勤怠登録を済ませ、楽屋に向かおうとすると。

うわ、御園ユウト。

こんなところに来て、待ち伏せされてるんじゃ...。

「あ、おいおまえ。」

気づかれた。

「おはようございます。」

そう一礼だけして行こうとすると。

「ちょ、待てよ。」

キ○タクかよ...。

本当は大声でもあげて拒絶したいところだけど、オフィスが近いここじゃあな...。

「お前ら、楽屋移るんだって?」

「はい。
ここのところトラブル続きでしたから。」

「やっとこれで俺のスペースが元に戻ったわけか。」

「そうですね。」

「お前らはさぞ狭い場所で苦労するんだろうな。」

「はい、まあ。」

「相変わらずその開き直った態度、腹立つな。」

「申し訳ないです。
あの、私もう出勤時間なので。」

「待てよ。
少しは俺の話きけ。」

「比較的受容してますので、手短に。
あ、その距離を保ったままでお願いします。」

「...んだよ、余裕かましやがって。

まあ、いいだろう。今回は俺がお前にすごく良い提案をしてやるんだからな。」

「え?」
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