こんぺいとうびより
パーティーも終わりに近づき、残るは写真撮影のみとなった。

準備ができるまで真海と悠馬はレストランの広い庭を散策していた。

「あー、お腹いっぱい。美味しかった。アレンジしてマネ出来そうなレシピもあって参考になった。」

真海がほくほくと満足そうに言うと、悠馬がそんな彼女を嬉しそうに見る。

「作ったら俺も食べたいな。」

「美味しく出来たらね。」

「お前の料理、マジで美味いよな。」

「本当にそう思ってる?あんたのお母さん、調理師さんでしょ?お正月に福岡の実家お邪魔した時、頂いたご飯すごく美味しかったし。」

「俺、お世辞とか言えねーから。もし明日地球が終わるとしたら、最後に親のよりお前が作った(めし)が食いたいよ。」

「はあ!?何言ってるの・・・。」

顔がかあっと熱くなり赤くなったことが自分でもわかるので、悠馬に背を向け高い生け垣の方を向いた。

「真海。」

「何!?」

真面目な声で名前を呼ばれ、背を向けたまま怒り声で返事をすると、後ろから抱きしめられる。

「ちょっと!こんなとこで何するの・・・。」

「花火で泊まった時、背中になんて書いたか、知りたい?」

「べ、別に!」

「お前が知りたくなくても今言いたい。」

アイスブルーのドレスを着た背中に悠馬の指が触れる。その指にすっかり速くなった鼓動が伝わるようで恥ずかしくてたまらず、彼から逃れようともがくが、抵抗すればするほどぎゅっとされてしまう。背中に彼の逞しい体の感触を感じて体も心もどんどん熱くなっていき、それに比例して焦燥感が募っていく。

「離して!人の結婚パーティーで何やってんの!?それに、こんなとこ、また新貝くん達に見られたら・・・。」

「いいよ。むしろ見ろって感じ。」

「バカじゃないの!?この変態ゴリラ!」

一瞬腕の力が緩まり、気がつくと真海は悠馬のがっしりとした胸に収まっていた。

顔を上げると目が合い、真海が焦って口を開こうとすると、その唇にキスが舞い降りた。
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