こんぺいとうびより
「・・・あ、あの、今城さん、もし、もしよかったら私もお願い、出来ませんか・・・?」

衣緒が勇気を振り絞った様子で言うと、皆が彼女に視線を向けた。

「衣緒が今城さんに頼るって珍しいな・・・でも、料理出来てるだろ?いつも美味しいよ?」

鈴太郎が皆の視線を浴びてさらに縮こまる彼女に言うと、衣緒は頬を染めて上目遣いで彼を見た。

「・・・リンくんにもっと美味しいもの食べてほしくて・・・。」

「なっ・・・!」

鈴太郎が真っ赤になると、一直が『ひゅうっ。』と口笛を吹いて冷やかした。

「い、いいよ、別に。まとめて面倒見るよ。」

今まで頼っていた衣緒に頼られ、まんざらでもない様子で真海が言うと璃子が盛り上がる。

「わーい!!彩木さんも一緒だ!!楽しみ!!じゃあ、毎週土曜日とかどうですか?」

その言葉に悠馬が焦って身を乗り出す。

「毎週なんてだめに決まってるだろ!?俺と真海の二人きりの時間が!」

「えー、たった数時間ですよ?あ、じゃあ北岡さんも一緒にいたらいいんじゃないですか?ほら、味見係とか!」

璃子が提案すると一直も加勢する。

「そうですよ。ちょっとくらいいいじゃないですか。どうせお二人はこれからずっと一緒なんだし。」

その言葉を聞いた悠馬と真海は揃って虚を()かれたような表情になった。
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