もしもの話が嫌いな君は、

陸side

「ねぇ、陸」

「なに。今ゲーム中なんだけど」

「私明日出掛けてくるから、お昼自分で用意してね」

「デート?」

「え、いや。違うけど……」

「でも明日シナくんの誕生日でしょ?」

「…………」

「お祝いして、その流れで告白したら?シナくんって、なんだかんだ意気地なしだし、姉ちゃんが告白しなきゃ今のままじゃない?」

「え、何で陸、私の気持ち知ってるの?」

「逆に何で知らないと思ってたの?」

「え?」

「え?」



てか、姉ちゃんだけじゃなくてシナくんの気持ちも知ってるけどね。

まぁ、姉ちゃんの恋愛事情は置いておいて……。



「俺の昼飯のことなら心配しなくて大丈夫。一人で何でもできるから」

「嘘だぁ」

「余裕だし。姉ちゃんいなくても生きてける」

「……………」

「だから、明日は気にせず楽しんで来てください」

「……………ありがとうね、陸」

「おう。…………あ」




我ながら出来る弟だなぁ、なんて。

そんなことを考えてたら、操作ミスって死んだんだけど。



はぁ、やってらんねぇー。
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