ロミオとジュリエットは犬猿の仲
「お前・・・雷が怖いのか?」


「・・・う、うん」


梨恵は俺から目線を逸らしながら返事をすると、
毛布に顔を埋めた。


「へー・・・そうなのか?」


「バカにする気でしょ・・・」


「・・・・・・」


まぁ、正直バカにしようとは一瞬思ったが・・・


「いや、バカにしねーよ」


「え・・・なんで・・・きゃあ!!」


雷が落ちた音にビビったのか、
梨恵は本気で怯えてるみたいだった。


「本気で怯えてるお前を相手に
口喧嘩しても全然面白くねーっての!」


「なに・・・それ・・・」


「いいから寝ろ!寝ればわからねーから!」


「こんな状況で寝れるわけないじゃん・・・」


「テレビの音量がうるさいからだろ!」


俺はテレビの電源を切った。


< 79 / 159 >

この作品をシェア

pagetop