キミと、光の彼方へ。
「皆さん、おはようございます」

「おはようございます」

「あざーっす」


遂にHRが始まった。

去年とは担任の先生も変わり、今年は国語の木原先生という女性の先生になった。

去年は新人の男性の先生でちょっと頼りない感じだった。

進路のこととか相談したいし、今年木原先生になったのはすごく嬉しい。

幸先は良さそう。


「まず始めに出席を確認したいと思います。では......1番から。碧海(あおみ)くん......。あれ?居ない?」


さっと隣に視線をやるものの、お隣さんは不在だった。

初日から欠席とか、度胸有りすぎる。

いや、それともなんかの病気かな?

それなら可哀想だから、ノートとか見せてあげた方が良いのかも。

と、思いを巡らせているうちに私の番が来た。


「桑嶋珠汐奈(くわしまみゆな)さん」

「は...」

「遅れてすみませんっ!」


私の返事と同時に教室に、男子生徒が飛び込んできた。

私は口を閉じて視線を移した。


「あ......」


思わず声が漏れた。

びっくりし過ぎてまた口が開いてしまう。

だってそこにいたのは......


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