キミと、光の彼方へ。
「じゃ、アタシの席は向こうだから。またあとで」


砂良が去っていき、私も自分の席に向かった。

私の席は窓側から2列目の最前列。

苗字が桑嶋だから、いつも微妙なところなんだよね。

去年は運良く窓側の一番後ろの席だったのに、今年はついに最前列に来てしまった。

でも、私より可哀想なのは1番の人だ。

毎年最初の席が前とか最悪だ。

それだけで学校に来たくなくなる。

そんな可哀想な人の隣になってしまった私。

不幸が飛び火しないことを祈る。

そして、ちらりと後ろを見てみる。

私の列の2つ後ろには海里がいるんだ。

見られるのはなんか緊張するけど、居眠り女だと思われないように頑張らなきゃな。

運動はさらっさらダメだから、せめて勉強くらいは海里と肩を並べられるくらい頑張りたい。

前になっちゃったし、去年より一層頑張ります!

心の中で決意を新たにしてHRの開始を待った。

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